シフォンケーキにラズベリーソース。
目の前のプレシャス。
「…死のうとするなんて…お前はどこまで俺を傷つける気なんだ…?」
しばらくして…泣き止んだ彼が、初めに口にした言葉。
それを聴いた私の心が、ズキンと鳴った。
「もうやめてよ…。自分のやったことが罪だと思うなら、生きて償えよ!」
「…ごめ…ん…なさ…」
ずっと泣けなかった私の目から、静かに涙がこぼれ落ちる。
「…なんとなく…わかってたよ…。きっと男と会ってるんだろう…って…」
重なる震える手。
「だけど…寂しい思い…させてたのは…俺だし…」
痛み出す心臓。
絶え間なく溢れ出す涙…。
「でも…俺らは大丈夫だ…って…信じてたから…」