となりのアイツ*
“俺が愛莉の弁当作ってやる”
その言葉通り、颯太は翌日から本当に毎日、あたしにお弁当を作って昼休みに教室まで持って来てくれるようになった。
「パン食べるから、別に作ってきてくれなくていいのに」
最初の頃はそんなことを言っていたあたしだけど…
颯太の手料理はいつもおいしくて、次第に「今日のお弁当は何かなー?」と考えるほど、あたしは颯太のお弁当を食べることが楽しみになっていった。
はじめの頃はいつも通りに、朝の通学途中にコンビニで昼食用のパンを買っていたけれど、段々と学校のある日のお昼は颯太の手作り弁当を食べるのが当たり前になっていき、あたしは学校にパンを持って来なくなった。
でもそれと同時に、あたしの頭の中にはある疑問が浮かび上がってきた。