となりのアイツ*


階段を全て下り、1階の下駄箱で靴を履き替えて外に出てみると、空からポツポツと雨が降り出してきた。


え…雨、もう降ってきたの!?


心の中でそんなことを思っているうちにどんどん雨足が強くなり、あっという間に本降りになってきた。


うわぁ…最悪。この様子だと、しばらく雨はやみそうにない。


学校から家までは歩いて15分ぐらい。
学校でわざわざ雨宿りしている時間もなんだかもったいない気もするし…。


ちょっとぐらい濡れてもいいか。
よし!走って帰ろう。


そう決めたあたしが、雨のなか校門へと向かって走り出したとき…


「愛莉!!」



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