となりのアイツ*
はぁ…やっと行ったか。
あたしは、机の上に突っ伏す。
「口うるさい幼なじみがいると、なんか疲れる…」
「お疲れ、愛莉。でも私は、倉橋くんが幼なじみってなんだか羨ましいな〜」
え?羨ましい!?
頭上から菜緒のあり得ない言葉が聞こえて、あたしはがばっと起き上がった。
「羨ましいって菜緒、颯太なんかのどこがいいのよ!?」
「えー。だって倉橋くんって、この間の中間テストでは学年1位だったし、バスケ部で運動神経も抜群でしょう?」
菜緒が指折り数えながら、颯太の良いところを順番に挙げていく。