時わたりatラブ(仮)
「なあ、お侍さんうっとこよ店よっていかへん。」
「いやや、うちの方がええ。」
江戸でもそうだったが女たちがよってくる。
たいして綺麗でもないのに化粧ばっか濃くて、ベタベタと寄ってくる。
土「邪魔だ。どけ。」
「少しぐらいええやろ?」
スッと胸にすりよってきて白粉が着物につく。
「たんと楽しませてはるさかい。」
もう一人の女も腕を絡ませてくる。
土「ちっ。うぜぇ。どけっつてんだろ。」
俺がいやがっているのが伝わらないのかまた一人また一人と近くによってくる。
まぁ、よってもいいんだが金も持ってない。
「ほんまにお侍はん?
役者さんみたいやわぁ。」
「きゃはは。ほんまに。」
土「はぁ。どけ。」
その時だった。
翡翠「みんな、どきや。
その人はうちのお客さんや。」
いっそう凛とした大きな声がいこえる。
そのとたん周りの女たちがどきその女が進んでくる。
土「‥‥‥‥‥‥、おまえだれ‥‥。」
翡翠「しっ。うちにあわせとくれやす。その方がええどすえ?」
小声でこそっとささやく。
翡翠「ほな、うちとお侍さんはいくさかいみんなは仕事戻り?」
「翡翠ねぇさんのお相手なら行くしかないなぁ。」
「あーあ、いこいこ。」
群がっていた女たちが一気にいなくなる。