時わたりatラブ(仮)

翡翠「突然すんません。お困りのようでしたから、つい。

うち、翡翠いいます。」

切れ長の瞳に白い肌。

だれがみても美しいと思うだろう。

土「あぁ、すまねぇな。」

翡翠「お侍はんのお名前は?」

土「土方歳三だ。」

翡翠「土方はん、うっとこの娘らが失礼なことをしました。
うち、あっこの芸姑をさせてもろうてます。お詫びにお茶でも‥‥‥。」

土「ありがたいが、手持ちがねぇ。」

翡翠「ま、そんなことよろしおす。

お詫びやさかい、気にならないで。」

土「じゃあ、いくか。」


翡翠がいるのは祇園でも有名なお茶屋で、そこの華の芸姑として名を張っていたのが翡翠だ。

そんなことを佐之から聞いていたからなんとなくはわかっていたが、実際茶屋にいけば一目瞭然だった。

他とは比べ物にならない大きさの店。

出入りする芸姑の華やかさ。

江戸からきたばかりの俺はすごく驚かされた。

翡翠「ここで履き物脱いでってくおくれやす。
女将さんに話してきまっさかい。」

持っていた風呂敷をおき、パタパタと走っていく。

すると変わって小さな下働きの娘がでてくる。

「おいでやす!うちが客間まで案内させてもらいます。」

土「あぁ。」

まだ、馴れていないのかきょろきょろしている。

土「最近入ったのか?」

「へぇ。そやから、まだあんまり馴れていなくて。すんません。

こっからはちゃんと分かりますさかい。」

土「大丈夫だ。」

「お侍さまはここ、初めてどすやろか。お名前は?」

土「土方歳三だ。君は?」

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