時わたりatラブ(仮)


ら「っはぁ‥‥‥。」

最悪。

夜の寒さで風邪引いちゃったよ‥‥。

微熱だし、大したことはないんだけどちょっと気持ちわるいかな?

翡翠に押し付けられる仕事を何度もやり直してやっと終わったと思ったら、八つ当たりで頬っぺたたたかれたし。

ら「うざい‥‥。」

なんにもしてないのに、憂さ晴らしと脅しも兼ねているのか頻繁に私に絡んでくる。

もらった夕飯を机において、布団に横になる。

悪化したら嫌だもん。



ばんっ


ら「っ!」

今度はなに?

重い体を起き上がらせて襖のほうをみる。

ら「今度はなんの、‥‥‥!?」

そこにいるのは

翡翠じゃなく。

ら「岡田、い、ぞう?」

「よお。」

ら「なんで?」

岡田「ここに居るって聞いてさ。

ご機嫌伺いにきただけだ。」

ら「機嫌なんて悪いよ。」

「そうだな。

翡翠から、嫌がらせうけてんだろ?」

ら「んな、大したことじゃないし。」

「お前なぁ、さっきたたかれてただろ?見たぜ、あれ八つ当たりじゃねぇか。」

ら「逆らえない、からね‥‥。」

「そうかい。で、お前さんよぉ。」

ら「ん?」

ふと顔をあげると目の前に岡田の顔があって言葉がでない。

岡田「熱、あんだろ?」

ぺたり

額に冷たい感触がして、自然と目をつむってしまう。

たぶん、岡田の手だ。

ら「気持ちい‥‥。」

岡田「すんごい、高くはねぇが安静にしたほうがいいぜ?

ほら、これやるからよ。」

ら「薬?」

岡田「手拭いの礼だ。」





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