時わたりatラブ(仮)
ら「ん、ありがと‥‥。」
私がそういうと「おうよ」、と岡田は部屋から出ていった。
久しぶりに翡翠以外の人と話した。
やっぱ、優しくされると心が安らぐ。
湯呑みをてにとって粉薬を飲み込むとなんか体がすーっと楽になった気がした。
ら「よし!」
夕飯を手にとって翡翠に頼まれた裁縫をやりはじめる。
というか、翡翠って裁縫できないのか?
なんでもやらせるのにさ。
「ちょっと!?」
ヒステリックな声がいきなり外から聞こえる。
なんだろ?
襖をあけて耳を傾ける。
「なんで、あの部屋からでてきたん?
あの子になんのようや。」
「ったくよー、いいだろ?
そんぐらい。」
んー、翡翠と岡田の声だ。
翡翠「あかん!」
岡田「あのなぁ、俺は借りを返しただけだ。悪いか?
それに、なんだってお前はそんなにあいつにご執着なんだ?別にいいだろ。小娘一人ぐらい。」
翡翠「そんなん、ええ道具になるからに決まってるやろ。土方の女ならなにか聞き出せるし。」
岡田「そうか‥‥。
だが、"あの事"をあいつに責めたってしかたねぇぜ?
それは分かってるな、翡翠。」
翡翠「へぇ。分かっとります。
それより、岡田はんご飯は食べたん?用意できてるえ。」
あの事ってなんだろう?
翡翠ってもしかして岡田のこと好きなのかな?
なんか、声のトーンが違う気がする。
ひぇ~。
女は怖い怖い。
だけど、そんな呑気なこといってられるのはこの日までだった。
わたしはすっかり忘れてた。
翡翠はわたしをどんな風にも出来るって。