時わたりatラブ(仮)



ふぅ、と息を整えて目を伏せる。


その瞬間、首に鋭い傷みが走った。


ら「っ。」


首を見ると短刀が突きつけられてる。


翡翠「ふふ、あんたによう似ようとるで?ええ姿やな。」


首から血がどくどくと流れる。


ら「や、めて‥。」


ぐっ、と短刀が押し付けられる力が強められる。


ら「つっ!!!」


着物がどんどん赤く染まっていく。


クスクスと笑う翡翠。



怖い。


怖い‥‥。


思いだしちゃう。


暗いところで一人。


寂しかった。


痛かった。


あの頃…。


つぅーと目頭が熱くなって涙がこぼれた。


翡翠「あんたも泣くんやな。


やっと、見れたわぁ。」」


それで満足したのか翡翠は短刀をしまって蔵から出ていった。



それと入れ替わりのように入ってきた陰がひとつ。


翡翠「岡田はん、なんで‥‥。」
















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