時わたりatラブ(仮)



流石にこれ以上はまずい、と感じた浪士が翡翠を押さえたってこと、か。


助かった‥‥。


ら「はぁ‥。」


ゆっくりと息を吐き出す。


ずいぶんと長くここに閉じ込められた気がする。


顔も腫れ上がってるし、お腹は激痛だし‥。


「大変ですっ!


新撰組が‥‥!」


ら「っ!!」


やっと、来てくれた?


そう思うと体の力が抜けていく。


「逃げてください!翡翠殿!」


翡翠「いややっ!」

「おい、翡翠殿をお連れして!」

バタバタとこの部屋から翡翠の、声が遠ざかる。

「おい。この娘どうする?」

「そんな、暇はねぇ!

殺られるぞ!」


複数の男も逃げていく。


ら「けほっ‥。」

血を吐き出して壁によっかかるように寝る。


遠くから戦闘の音


悲鳴








ぼーっとしながら聴く。



「うわぁぁぁっ!」


蔵の外から断末魔が聞こえ


キィ


と暗い室内に光りが射し込む。



「らん‥!」



それと同時に懐かしい声がした。














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