時わたりatラブ(仮)




「土方副長!!


らんさん!!」


池田屋をでて正面にいくと複数の隊士たちが怪我人等の手当て、捕縛した浪士を拘束している。

新撰組に被害が案外少なそうで良かった‥!

「土方副長!!」


いち早く私達に気づいた隊士が駆け寄ってくる。


確か‥‥、山崎さん。


土「山崎!」

山「らんさんもご無事で‥‥。」

ぺこりと頭を下げられてありがとう、と返す。



土「山崎。早速すまねぇがらんの怪我を見てくれねぇか。

一応手拭いで止血をしたんだが‥。」

土方は地面にそっと私を降ろして、壁に寄りかかるように座らせてくれる。


山「失礼します、らんさん。」

手拭いを取って傷を確める。

土「‥‥どうだ?

痕残っちまうか?」



山「結構深く斬られてて、出血もかなりあります。
痕は、‥多少残ると思います。」



少し間があった後



土「そう、か。」



申し訳なさそうな声色で土方が呟く。



山「最善を尽くしますから安心して下さい、副長。」

土「あぁ。

山崎、俺は池田屋で状況を確認してくる。悪いが、らんの事たのむぞ。」

山「はい!消毒するもの持ってきますんで、らんさん待っててください。」




忙しそうに山崎さんが走っていく。




土「らん、悪い‥。
側にいたいが取り合えず状況を確認してくる。」



ら「大丈夫だから、沖田さんの様子見てきて?気を付けてね。」


土「おう‥。」




私の頭をなでると池田屋に走っていく。


土方に限ってないと思うけど、

無事に帰ってきますように‥!

沖田さんも何事もありませんように。

誰も死にませんように。



心の中で祈りながら池田屋を眺める。








< 309 / 379 >

この作品をシェア

pagetop