時わたりatラブ(仮)
ら「新潟藩士田中小次郎の娘、雪と申します。どうぞ宜しくお願いいたします。」
高杉さんの前で頭をさげる。
いきなりそんなリーダーみたいな人に挨拶すると思わなかった…。
でも、結構上手く化けてると思うし、うん!
きっと平気だ。
高「ふーん。女中ってのはお前さんしか居ないから頑張ってな。」
ら「はい!?」
私だけって…どういう事?
他に働いてる人いないかんじなの?
高「悪い噂が流れてる所為で女なんて寄り付かないんだよ普通。」
ら「、はぁ…。」
高「こんな所で働いたい、なんて年頃の女にしては肝が座ってるというか…
何が目的で来たんだか。」
高杉さんの目がすうっと細められる。
ら「目的なんてありません。ただ、経験として積んでおこうと思ったんだけです。」
高「そうか…。」
早くこの状況から抜け出したい…。
高「で、本名はなんて言う?」
ら「え?田中雪です…。」
高「だーかーら、あれだよ、なんだっけな。」
うーんと考え始める高杉さん。
田中雪でいいんだよね!?
高「あァ、ら…なんとかって、らんだったか?」
その言葉を聞いて
ピシッとフリーズしてしまう私。
これ
ばれてる…。