時わたりatラブ(仮)
土方side
高杉の所へらんを潜入させる…
不安もある、でもそれ以上に隊士を潜入させれば殺されたり拷問にかけられたりそういう危険が伴ってしまう。
女のらんなら、殺される心配もねぇだろうし女好きの高杉にとったら今の女っぽくないらんを気にいるはずだ。
ここは鬼の副長として我慢するしかねぇな…。
沖「土方さーん、手紙なんて書いてあるんですか?」
土「あぁ…。」
ひょっこり後ろから顔を覗かせる総司。
沖「まだ納得いってないんですか?」
土「そうらしい。
手紙によると新撰組への内密の便りで、まだ奇兵隊は和平を結ぶつもりはねぇ、それどころか、新撰組と手を結ばねぇかだと。」
原「はぁ!?冗談じゃねぇよ!なんで奇兵隊となんか…。」
藤「慣れない土地にいる隊士も可哀想だし…。」
土「重々分かってる…。だが相手は奇兵隊だ、なにをしてくるか分かったもんじゃねぇからな。」
今までの戦での奇兵隊の功績は見上げたもんだし、銃や大砲の設備も整ってやがる…。
戦うとなると不利になる可能性だってある。
沖「こういう時こそ土方さんの頭を活かす時ですよ〜!」
土「お前は少し頭を働かせろ!」
沖「ムリですよ!!なにも考えずに剣を振るいたいんですから私は。
それになんも考えないって言いますけど、私だってもし子供ができたら名前はどうするかとか、すみれへの土産は何にしようかとか、姉さんへの手紙に何を書こうと……。」
土「うるせぇぇ!」
そんなの頭使わなくても考えられるだろうが!!
と総司の頭を叩きたくなりながら冷静になる。
土「はぁ…。まあ、とりあえずらんに説得出来るか頼んでみるか。」
藤「えー!!らんちゃんに!?」
原「流石に女中として潜入してるのに高杉と話せるのかよ。」
土「いや、高杉付きの小姓兼女中にさせられたらしいし、らんも自由に行動できるらしい。」
完璧に気にられてるってのはむかつくけどな。
ら「お茶入りました〜!」
元気よく入ってくるらんはこれっぽっちも不安にならない笑顔で何と無く安心する。
永「すげぇな、もう高杉に気に入られてるなんてな…。」
ら「え?いやいや、女中が私ぐらいしかいないし、ただそれだけらですよ。」
藤「潜入か…正体バレなきゃいいけど。」
ら「いやもうバレました!」