時わたりatラブ(仮)












ら「高杉さん、気になってたんですけど…新撰組の人間とわかっていて良くそばに置こうと思いましたね。」




フラフラと新潟の町を歩く高杉さんの後ろをついていって、話すことも無くなってそれとなく聞いてみる。




高杉さんの仲間だってかなり新撰組や幕府軍に殺されてるだろうし、憎くないはずないもん。







高「確かにな…不思議と憎さを感じたりしねぇんだ。らんが女で、到底人を殺してる感じがしないってのもあるし。」



ら「そうですかね?」



高「殺したのか?人を。」



ら「そりゃあ、殺しました。」



高「ふん、淡々と答えるんだな、お前は。」






また高杉さんは楽しそうに笑う。






高「お前といると退屈しそうにないし、ずっといるか?」



ら「嫌ですよ!これも任務できてますからね?私!それに高杉さんだって奥さんがまっているんですよね?」



高「あァ、あいつは俺が留守の間に離縁したんだ。美人だし気立ての良い女をいつ死ぬかわからねぇ俺の妻にはしておけないだろ?」




慌てて
浮気したからですか?っていう言葉を飲み込む。


そうだったんだ、イメージだけどすんごい遊び人の印象だったから意外!


ほら、なんか遊郭で毎日違う人と遊んでお酒のんで…みたいな。


史実でも浮気してたし。




高「オイ、すんごい失礼な事考えてるだろ!」


ら「え、考えないですよ〜。」


高「嘘つけ、表情に出てんぞ。」


ら「そんなことないっすよ!!」





言い合いながら高杉さんに連れてこられたのは




ら「え、出会茶屋?」





まじか…出会茶屋って…




高「んなわけあるか!なんでお前と茶屋はいんなきゃなんねぇんだよ。入るなら土方と入れ!」



ら「な!セクハラ親父!」



高「あぁ?せくはらってなんだよ!?俺は親父じゃねぇからな!土方より年下だ。」



ら「なんでいちいち土方が出てくるんですか…。もう入りましょうよ!」




そう言って高杉さんを置いてさっさと出会茶屋の隣の団子屋さんに入る。




高「あ、おい待てって…!」






慌てて高杉さんが私を追いかけて、団子屋さんに入ると





ら高「「あ…。」」





沖「美味しい〜〜!美味です!ほら、土方さんも食べたらいいじゃないですか!」



土「なんで野郎と団子なんか食わなきゃなんねぇんだよ。」






団子屋さんでむしゃむしゃ団子を食べる沖田さんと不機嫌そうな土方。





沖「なんでそうんなに不機嫌なんです?あ、わかった!らんさんがいな…。」



土「馬鹿!違ぇよ!だいたい…


あ。」





静かに突っ立ってた私達とばっちり目が会う。





沖「あ!らんさん!久しぶりですね〜。」





沖田さん…なんて呑気なの。


会ってはいけない2人が鉢合わせした様な気がするんだけど。





土「高杉、奇遇だな。」



高「そうだなァ。」





うわ〜〜


既にばちばちしてる気がするよ!





土「取り敢えず座れ、店のもんが困ってるだろ?」



ら「あ…うん。」





私は土方の隣、その横に沖田さん、端に高杉さんが座る。





ら「あ、あのみたらし団子2つお願いします。」



「へぇ、毎度〜〜。」




























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