時わたりatラブ(仮)
ら「んんっ。」
ぱち、と目が覚めていまの自分の状況を再確認する。
時わたりして
土方、沖田、近藤勇に会って…
フラッシュバックして
倒れたんだっけ?
状況を整理していると横にお茶を飲みながら書物を読む近藤さんがいた。
近「お、目が覚めたか。良かった良かった。
体は大丈夫か?」
そう言って冷たいお茶をくれる。
ら「はい。ありがとうございます。」
やっぱり、近藤さん優しいな〜。
近「話したいことがあるんだか。」
ら「なんでしょう?」
一応正座をして話を聞く。
近「身寄りがないなら、俺の娘にならないか?それでここで働くといい。」
ら「…ん?」
娘?娘?
養子って事だよね?
私が近藤さんの?
ら「はいいいいい!?どういう事ですか?
なんで、私を?」
近「どうだろうか?ただ純粋に君の父親になりたい、そう思ったんだ。だが君には親御さんがいるだろうし、色々考えたんだ。
不自由はさせるつもりはないし、不足だろうと思うんだが…。」
私を娘にしたいなんて、物好きな!
不足なんて、あり得ないぐらい十分な人。
だけど、
私を娘にしたって近藤さんはきっといい事ないだろうな。
ら「私よりもっといい娘さんはいますよ?
男言葉になるし、見ず知らずの私だし。
もったいないです。」
近「君がいいんだ。だめだろうか。
頼むっ。」
頭を下げる、近藤さん。
なんでわたしに頭をさげるんだろう?
私に父親なんていていいのか。
断って近藤さんの気持ちを壊してもいいのか分かんないし、でも、幸せなんて似合わないんだよ私には。
でも…
今まで頑張ってきたんだし、家族なんて居ない様なもんだ。
時わたりを機会に一回リセットするのも悪くない。
あたし、近藤さんっていう人に惚れてるのかもな。
あ、恋愛的なやつじゃなくて。
人として。
ら「…あの、私で良ければ全然。
もったいないくらい!
近藤さん、お願いします!」