時わたりatラブ(仮)
吉「着きましたえ。
女将はん、ただいまもどりましたー!
お藤姐はん、お連れしましたえ。」
一角のお店に入っていく。
すごく、周りに比べてこじんまりしてるけど、しっかり内装とかに凝っている。
??菊屋?ってかいてあるのかな?
ら「お藤さん、菊屋って読むの?」
藤「そやで。ここは、新撰組の御用達でな、よう皆はんで宴会してるらしいえ?」
女将「お待たせして、すんまへん。
お藤はん、今日は時雨を宜しゅうお頼もうします。
らんはんもゆっくりしてっておくれやす。」
一礼して、あわただしく去っていってしまった。
藤「忙しいんやなぁ。」
吉「お藤姐はん、らん姐はん、こっちのお部屋どすえ。
まだ、時雨姐はん接待終わってないさかい、すこーし待っててくれはりますかろか?
おぶと和菓子でも持ってきますよって。」
藤「おおきに。離のお部屋どすな?」
吉「へえ!」
あちこちから、遊女さんの笑い声と三味線の音がきこえる。
シャンシャン
きゃはは
案外楽しいのかな?
ら「お藤さん、きょうのお稽古つける人ってだれなの?」
三味線をだして、お色直しをしているお藤さんにいう。
藤「時雨天神ゆうてな、最近廓にはいった娘さん。同じとしやと思う。
べっぴんさんでいい娘はんやて、えろう注目の天神なんよ。」
ら「へぇー、早く会いたいな。」
すると、お藤さんはにこっと笑って
藤「らんちゃん、丸うなったなぁ。」
え?
そうかな?
確かに言葉が柔らかくなってるし良く笑うようになったかも。
藤「らんちゃん、悩み事あったらいつでも相談し?うちは、いつでもらんちゃんの味方どす。」
ら「えへへっ!ありがとう。」
すーっ、と襖があいて吉野ちゃんがはいってくる。
吉「遅くなってすんまへん。
えろう、お二人はん仲がええんやなぁ!」
三つのぶぶずけとお茶菓子をもって、ちょこんと座る。
藤「おおきに。いただきます!」
ら「ありがとう。美味しそう。」
吉「時雨姐はん、まだ時間かかるて、そやからすんまへん、おくつろぎ下さい。ってゆうてたで?」