鈴芽 ~幸せのカタチ~
夕方、ご飯の材料を買いイチローの家へ向かった。

すると玄関の前に、知らない女性が立っている。
髪を一つにまとめ、スラッと背の高い、キレイな女性だった。

『あの、この家に何か?』

私は恐る恐る聞いた。

女性は、私を上から下までじっくり見て、
私が右手に持っていた買い物袋を見て呟いた。

『あなたね。

初めまして。私、鈴木一郎の元妻です。』

やっぱり!

姿を見たときから、そんな気がしていた。
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