鈴芽 ~幸せのカタチ~
『初めまして。

あの、彼はまだ帰っていませんが。

いつも9時とか10時ですけど。』

『いいえ。今日はあなたに話があって来たんです。
少し時間いいですか?』

断ることなんてできず、私たちは近くの喫茶店へ行った。

初めて見るイチローの元妻は、私のイメージとは少し違っていた。

気が強そうだし、我慢せずに物事を言いそうなタイプだ。

イチローが家庭を顧みなかったと言っていたので、それでも我慢して大人しく耐えるタイプだと想像していた。
< 122 / 203 >

この作品をシェア

pagetop