鈴芽 ~幸せのカタチ~
聡子と別れ、
イチローの家に帰った私は何も手につかなかった。

聡子に言われた言葉が頭の中をグルグル回っている。

一体どうしたらいいんだろう。

これから先まだ他にいい相手が見つかるなんて、思えない。

だって生まれて初めて、自分から好きになって、心を開けた人なのに。

でもイチローは?

イチローが私と同じ気持ちとは限らない。

迷ってるからあんなに様子が変で、
私を悲しげな笑顔で見るのかもしれない。
< 127 / 203 >

この作品をシェア

pagetop