鈴芽 ~幸せのカタチ~
私と理名ちゃんは喫茶店へと行った。

以前、理名ちゃんのお母さん・聡子と話をした喫茶店だ。

同じ場所で今度は娘と話をするとは。

『お願いします。
お父さんを理名に返して下さい。』

そしてまさか同じお願い事をされるとは。

その姿はとても健気に思えた。

『理名ちゃんは、お父さんが好きなんだね?』

『はい。前は嫌いだったけど。
今は大好きです。
お母さんとお父さんが笑いあってて、お母さんもとても幸せそうなんです。』

一瞬耳を疑った。
< 138 / 203 >

この作品をシェア

pagetop