鈴芽 ~幸せのカタチ~
確かに出会った頃のスズメはとても冷めていた。

ちゃんと心を開いていい友達ができたんだな。

イチローはうれしかった。

『えっちゃんだったね?
大丈夫だよ。俺はスズメを手離したりしないよ。

知っていると思うけど、俺はバツイチで
いろんなものを背負っている。

スズメにそれを一緒に背負わすのは苦労をかける
だけだと思ったこともあるけど

俺だってスズメなしじゃもうやっていけない。

前の妻とのことを、もう一度きれいに片付けてから
スズメにちゃんというつもりだったんだ。

スズメには不安な思いをさせてしまった。

目が覚めたらちゃんと言うよ。

ありがとう。』

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