鈴芽 ~幸せのカタチ~
理名の病室に戻ると、理名が鶴を折っていた。

『お父さん、お姉ちゃんはまだ起きないの?』

鶴はきっとスズメのためだな。

『まだだけど、きっと大丈夫だよ。
理名もがんばって早く足直そうな。
その鶴はお姉ちゃんに?』

『うん。理名は学校のお友達にもらったから。
理名はお姉ちゃんにあげるの。』

理名もまた、目が覚めてから自分のせいだと
自分自身を責めていた。

スズメ、早く目を覚ましてくれ。

目を覚まさないとだめだ。

たくさんの人が君を待っている。

俺は君を手離してなんかいない。

目が覚めたらちゃんと言うから
生きようと抗ってくれ。






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