鈴芽 ~幸せのカタチ~
『スズメ。』

イチローだ。

イチローが目の前にいる。

スズメって私の名前を呼んでる。

『イチロー!!』

私は親を見つけた迷子の子のように
その場で泣き出した。

『スズメ、ごめんな。ごめんな。』

イチローが耳元でささやく。

イチローは私の手を握ったまま
父に話しかけた。


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