鈴芽 ~幸せのカタチ~
イチローの言葉に胸がつまった。

うれしくて涙が止まらなかった。

『お願いします!』

イチローが必死で頭を下げてる横で
私も一緒に頭を下げた。

『お願い、お父さん。』

父は黙って窓側へ行き外を眺めた。

『お父さん?』

かすかにため息のような、
深呼吸のような音が聞こえた。

『お父さん?』
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