鈴芽 ~幸せのカタチ~
オジサンは黙って私の顔を見ていた。

立ち上がって、続けた。
『みんなに心は開かない。でもみんながいないと学校ではやってけない。悔しいけど、独りでは生きていけないってことわかってるの。』

笑って振り返ってオジサンを見ると、少し悲しそうな顔で微笑んだ。

『じゃ、俺もお前に餌やらないとな。
かき氷でも買ってくるから待っとけ。』
< 34 / 203 >

この作品をシェア

pagetop