鈴芽 ~幸せのカタチ~
体が凍りついた。

この女、何を言い出すの?

『何言ってるんですか?』

平常心を装って聞き返した。

『見たのよー私。あんたが公園でオヤジと抱き合ってるところ。
次の日も、その次の日もあんたあのオヤジと一緒にいたじゃない。
今流行りの援交ってやつ?
ねぇ、あのオヤジにいくらもらってヤッてるの?気持ち悪くない?
よっぽどくれるとか?』
"パン!!"

口より先に手がでていた。

これ以上、ゲスな発言でオジサンを侮辱することは許さない。

『何、すんのよ!!』

恭子先輩も同じくやり返してきた。

そのあとはもみ合いになり、髪の毛をひっぱられたり爪で引っかかれたり。

周りの人に止められるまでに、二人ともボロボロになっていた。
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