鈴芽 ~幸せのカタチ~
『もー決まり!決定!
絶対行ってみたいの!!わかった?!』

すぐに返事をしない私にえっちゃんが少し怒りながら言った。

えっちゃんは時々強引だ。

えっちゃんは、一年生から知っていて、同じ授業も多かったので学校ではよく一緒にいた。

大学に入って、みんなはどんどんあか抜けていくというのに、
えっちゃんはいつまでたってもいなかっぺのままだった。

みんなは、えっちゃんの髪型や服装にいろいろ意見をしたが、
えっちゃんは自分のスタイルを変えることはなかった。

そんなえっちゃんを私は密かに尊敬さえしていた。

周りに合わせて、嫌われないようにヘラヘラ笑っている私には真似できない。
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