鈴芽 ~幸せのカタチ~
『あのね…』

私は今までのことをかいつまんで話した。

オジサンとの出逢い、
いつの間にか好きになっていたこと、
祐介をひどい振り方をしたこと、
オジサンに何も言えないまま振られたこと、
今でもオジサンを好きで、捜していること。

えっちゃんは時折コーヒーを口に含ませ、黙って聞いていた。

全てを聞いたあと、えっちゃんが最初に言った言葉がうれしかった。

『よかったね。
本当に好きな人ができて。』

うん。よかった。

だからこの気持ちを伝えたい。

ねぇオジサン。

私オジサンのおかげで変わったよ。

どこにいるの?

スズメは滅多に人には懐かないんだから。

懐いてから離れるなんてひどいよ。
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