鈴芽 ~幸せのカタチ~
目が覚めると、どこか見覚えのある部屋の中だった。

横を見るとオジサンが寝ていて、
私の手を握ってくれていた。

オジサンの部屋だ。

そーいえば倒れたんだっけ。

オジサンが運んでくれたのかな。

オジサンを起こさないように注意して、
オジサンを見つめる。

髪、顔、体、手、足。

本当にオジサンが私のすぐ目の前にいた。

夢じゃない。

オジサンの髪にソッと触れる。

そのまま頭にも触れた。
『んっ』

オジサンが起きてしまった。

私と目が合い、恥ずかしそうに慌てて握っていた手を離してしまった。
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