鈴芽 ~幸せのカタチ~
『今日こそは教えてもらうからね!』

『いいだろー。オジサンのままでいいから。』

最初オジサンは自分の名前をなかなか教えてくれなかった。

『やだ!
他の人が聞いたら、
本当に援助交際みたいじゃん。

私のこともオジサンはスズメって呼んでいいから。』

『…。やっぱりヤダ。

言いたくない。』

『もぉー!!

勝手にその辺漁ってやるから!』

私は戸棚の引き出しを開けた。

『あー!
止めろって!』

『じゃ、はい。』

手を止めてオジサンの正面にむき直した。
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