鈴芽 ~幸せのカタチ~
『やっぱり変って思ってたんだ?!
可愛いは嘘だったんだ!』

私はオジサンに飛びつき、馬乗りになって腰をこしょばした。

もう弱点だって知ってるんだから!

ヒーヒー暴れながら笑ってる。

『コノヤロっ!』

立場が逆転して今度は私がこしょばされる。

実は私も弱い。

お互いこしょばすのをやめ、顔を見合わせ笑いあう。

目尻にシワがいって、
目が細くなくなるように笑うオジサンの本当の笑顔。

この笑顔がまた見れるなんて。

うれしくてしょうがなくてまた笑いが込み上げる。
< 86 / 203 >

この作品をシェア

pagetop