鈴芽 ~幸せのカタチ~
『理名。ごめんな。』

駅までの道、二人は手をつないで歩いた。

理名は泣き止んでいたがすっかりふてくされていた。

『何かあったのか?』

『こないだ日曜参観があって、理名だけお父さん来てなくて、

父の日のプレゼントを作ろうっていう授業の時も、たけしくんがお前は作らなくていいからいいなって。』

また泣き出してしまった。

『でも、今まで一度も日曜参観なんて仕事で行ったことなかっただろ?』
『そーだけど、今まではお父さんは今日も理名の為に、お仕事一生懸命してくれてますって発表してたんだもん。』
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