りんごの木の下
コンコンッ――
その時ドアがノックされた。
「はぁい。」
ガチャ――
「真ちゃん…!!」
入ってきたのは真ちゃんだった。
真ちゃんはあたしのベッドに腰を下ろすと、何を話すわけでもなく天井を見つめた。
「俺…明日からおまえの学校行くから。」
しばらくの沈黙の後、ようやく真ちゃんは口を開いた。
「うそ…!じゃあ一緒に学校行け……」
「行かねぇよ…」
呆れたように真ちゃんは言った。
だけどあたしは、真ちゃんと同じ学校に行くのがとても嬉しかった。