りんごの木の下
その日の夜――
あたしの携帯に、非通知から電話がかかってきた。
「もしもし…??」
「もしもし茉莉ちゃ…茜です…」
「あぁ…」
「あのッ…昨日と今日…本当にごめんね…!あたし…色々分かんなくて…無神経だったよね…ごめ…ッ」
「……もういいよ…いいから…」
「ありがと…」
「それより…あたしこそごめんね…ひどいこと言って。」
「いいの!言われなれてるし。影で言われるより…嬉しかった」