Limit of Love-想いの先に-
軽くだけど
駆け足で来たからか
息が切れて
少し視界が霞む
…ちょっとマズイかも……
私が列に並ぶと
ちょうどみんなが
体育館に腰を下ろして
私も一緒に腰を下ろすと
呼吸を落ち着ける
列は名前順で
教室と同じで隣は工藤くん
「ふぅ………っ、はぁっ……
はぁ………………っ、っは……」
「奈都、大丈夫か……?
息荒いぞ……?」
工藤くんが心配してくれてる…
「ありがと……
大、丈夫……だから…………っ」
そう言いながら
あがった息が元に戻らない
やばいかも、しれない……っ
「ーー全員起立」
その合図で
みんなとすぐに立ち上がった私は
視界の歪みと
久しぶりの本格的な発作に
「奈都………っ⁈」
誰かのぬくもりを感じた
次の瞬間
ーーー意識を失った