【続】早瀬くん、好き。


「いや…いいけど。」



「本当にごめんなさいっ!
ありがとう…」


「別に…。
ファイルどれ?

お前が取ろうとしてやつ」





??





「えっと…2-4って書いてあるピンクのファイルだけど…」



私がそう言うとひょいとファイルをとってくれた。



「ほら…」



差し出されたピンクのファイル。


「あ、ありがとっ」


なんか気まずいかも。


「…ケガは?」



へ?



「へっ?…あっ、ケガはないよ。
早瀬くんはっ?
大丈夫?なんなら保健室に…」


「こんくらいでケガなんてしない」



「そ、そっか!!
よかった…」



「あのさ…最近変わったこととかない?」




…変わったこと?

何でいきなりそんなこと。



「変わったことなんてないよ…?」



「そっか。
じゃあ…俺行くわ」




そう言ってスタスタと資料室を出て行った。



ん?何のために来たんだろ…?


早瀬くんは資料室から何を持ってくわけでもなく帰っていった。



…しかも変わったことないか?ってなに?

わざわざそれを聞きにきたのかな?

だとしたら…なんのためにそんなこと聞いたのかな?

いろいろ不思議に思いながらもファイルを持ち私も教室へ戻ることにした。





< 109 / 222 >

この作品をシェア

pagetop