【続】早瀬くん、好き。
教室に戻った私はクラスメイトにファイルを渡した。
「心春ーっ!
資料室行くのに随分時間かかったねー。
私探しちゃったよー」
愛花が私に言う。
「んー、いろいろあってさ…」
「いろいろってもしかして早瀬のことーっ!?」
…えっ、どうしてわかるんだろ?
「な、なんでそう思うの?」
「いやぁー、さっき早瀬うちのクラス来たんだよー?
本当今さっきね。
んでその後すぐ心春来たから怪しいじゃん!!」
早瀬くんがうちのクラスに?
「えっ、何か言ってた?」
「んー、よくわからないんだけど私に
心春をなるべく1人にすんなって…。
特に登下校とかなんとか…」
え?何それ?
「変なの…」
「だよねー?よくわからない奴だよ本当。」
本当に早瀬くんってよくわからない。
「あ、でさ、早瀬にこんなこと言われてすぐに悪いんだけど…私今日委員会で一緒に帰れないんだよねっ!
本当ごめんねっ?」
私に必死に謝る愛花。
「何言ってんのーっ‼︎
謝らないでよー。
委員会なら仕方ないもんっ」