【続】早瀬くん、好き。


教室に戻った私はクラスメイトにファイルを渡した。


「心春ーっ!
資料室行くのに随分時間かかったねー。

私探しちゃったよー」


愛花が私に言う。


「んー、いろいろあってさ…」


「いろいろってもしかして早瀬のことーっ!?」



…えっ、どうしてわかるんだろ?



「な、なんでそう思うの?」


「いやぁー、さっき早瀬うちのクラス来たんだよー?

本当今さっきね。
んでその後すぐ心春来たから怪しいじゃん!!」




早瀬くんがうちのクラスに?



「えっ、何か言ってた?」


「んー、よくわからないんだけど私に
心春をなるべく1人にすんなって…。

特に登下校とかなんとか…」


え?何それ?


「変なの…」



「だよねー?よくわからない奴だよ本当。」



本当に早瀬くんってよくわからない。




「あ、でさ、早瀬にこんなこと言われてすぐに悪いんだけど…私今日委員会で一緒に帰れないんだよねっ!

本当ごめんねっ?」



私に必死に謝る愛花。



「何言ってんのーっ‼︎
謝らないでよー。

委員会なら仕方ないもんっ」


< 110 / 222 >

この作品をシェア

pagetop