【続】早瀬くん、好き。

「なに…それ」


てことは私が誘拐されたのは偶然じゃないってこと?

よく考えてみれば、そうだよ。

西田さんと早瀬くんは知り合いだったみたいだし…。

偶然にしてはできすぎてると思ってた。

私って本当バカ。



「……ってことは、早瀬くんは他に好きな人ができたから別れた訳じゃないんだよね?」


「うん。それはないよ。
あいつかなり心春ちゃんにベタ惚れだっからさ…」



全部、全部、私のためだったんだ…。


私は早瀬くんが水族館で言った言葉を思い出す。


私に怖い思いさせたくないって言ってた。


早瀬くんはその約束を守ってくれたんだね…?



ありがとう、ごめんね。


私もう一回早瀬くんに告白するよ。


……だからお願い。


どこにも行かないで。



私を1人になんかしないでよ、早瀬くん。








< 145 / 222 >

この作品をシェア

pagetop