【続】早瀬くん、好き。
「そんなことより!
姉ちゃんの彼氏の早瀬くんって
早瀬月夜さん!?」
なにをそんなに興奮してるんだか…。
「まぁ…そうだけど」
今日からまた彼氏になりましたっ!
きゃっ♪
「うわ!やっぱり‼︎
すげぇー。今度いつ会うんだよ?」
え?なにごとですか!?
すげぇー。って何が?
「いや…明日だけど。
なにごとですか?」
「なにごとって…。
早瀬月夜さんって伝説のヤンキーじゃんかよ!
知らない人なんていねぇーから!
まさかこんな平凡な姉ちゃんの彼氏だったとはなぁ」
平凡ですみませんね。
やっぱ…早瀬くんってかなりの有名人なんだ?
「てか尚紀会ったことあるじゃん!」
「でも俺ちらっとしか見てないし、早瀬さんヤンキー時代の頃の写真とは随分変わってたし。
髪色とか変わってたからわからなかった」
早瀬くんのヤンキー時代の写真がとびまわってんのか⁈
芸能人か!
心の中でツッコミを入れてしまう。
…………待てよ⁉︎
「な、何で私と早瀬くんが寄り戻したこと知ってんの⁉︎
しかも早瀬くんが目覚めしたってことも知ってるみたいだし…」
早瀬くんが入院したことはかなりここら辺では広がっていたし、
知っていて無理はないけど…。
「え?寄り戻したって別れてたのかよ。
それじたい知らねーよ」
あ…なるほど…。
「で、でも‼︎‼︎
早瀬くんの彼女が私だって何でわかったの!?」
私フルネーム尚紀に教えてなかったし。
「あー、それはこの写真がとびまわってんだよ」
そう言って尚紀は自分のケータイを私に
差し出す。
ん?なんだなんだ?
私は尚紀のケータイを覗き込む。