【続】早瀬くん、好き。
「早瀬くん、可愛いねっ‼︎」
「…うざいお前」
私がそう言うと明らかに不機嫌な顔になってしまった。
だって可愛いもんは可愛いんだから仕方ないじゃん‼︎
にしても…今はタバコやめたのか。
吸ってるところ見たことないし私。
まぁよかったよ。体に悪いからね。
うんうん。
「うふふー♪
早瀬くん可愛いでちゅねーっ」
いつもからかわれてるからお返しだぁ‼︎
本当に可愛いから言ってるんだけどね。
「…おい、尚紀」
早瀬くんは無表情で弟の名前を呼び捨てで呼ぶ。
なんで呼び捨て!?
私でもあまり呼んでもらえないのにっ!
ずる、尚紀。
「はい…?」
尚紀は何で自分が呼ばれたかわからず首を傾げている。
「こいつの中学ん時の写真持ってるか?」
えっ⁉︎
こいつって私だよね⁇
「あ…まぁ一応持ってますけど」
はぁ⁇なんで尚紀私の写真持ってるのよ!
「見せろ」
「いいですよ」
え!?
私の中学の時の写真見せる気!?
「ななな尚紀っ‼︎
ダメだよ!」
だって…私中学生のときのあだ名が
ガキ春だったんだよ…?
チビな上に童顔で中学生なのに小学生に間違えられたりしてて
だから心春とガキをあわせてガキ春。
そんな時の写真みせられてたまるかーっ!
……………
もう手遅れだった。
尚紀は既にケータイの画面を早瀬くんに差し出していた。
もう人生終わった…。
「…まじでこれ中学生ん時の?」
「そうですよ、まじでガキすぎですよねハハ」
ハハ、じゃないでしょ‼︎
尚紀一生恨んでやるーっ