【続】早瀬くん、好き。


「早瀬くん、可愛いねっ‼︎」



「…うざいお前」



私がそう言うと明らかに不機嫌な顔になってしまった。


だって可愛いもんは可愛いんだから仕方ないじゃん‼︎


にしても…今はタバコやめたのか。


吸ってるところ見たことないし私。


まぁよかったよ。体に悪いからね。
うんうん。



「うふふー♪
早瀬くん可愛いでちゅねーっ」



いつもからかわれてるからお返しだぁ‼︎

本当に可愛いから言ってるんだけどね。



「…おい、尚紀」



早瀬くんは無表情で弟の名前を呼び捨てで呼ぶ。

なんで呼び捨て!?

私でもあまり呼んでもらえないのにっ!

ずる、尚紀。



「はい…?」


尚紀は何で自分が呼ばれたかわからず首を傾げている。


「こいつの中学ん時の写真持ってるか?」



えっ⁉︎
こいつって私だよね⁇



「あ…まぁ一応持ってますけど」



はぁ⁇なんで尚紀私の写真持ってるのよ!



「見せろ」


「いいですよ」




え!?
私の中学の時の写真見せる気!?




「ななな尚紀っ‼︎
ダメだよ!」



だって…私中学生のときのあだ名が
ガキ春だったんだよ…?


チビな上に童顔で中学生なのに小学生に間違えられたりしてて


だから心春とガキをあわせてガキ春。



そんな時の写真みせられてたまるかーっ!






……………






もう手遅れだった。



尚紀は既にケータイの画面を早瀬くんに差し出していた。




もう人生終わった…。





「…まじでこれ中学生ん時の?」




「そうですよ、まじでガキすぎですよねハハ」




ハハ、じゃないでしょ‼︎

尚紀一生恨んでやるーっ




< 181 / 222 >

この作品をシェア

pagetop