【続】早瀬くん、好き。
実際会った早瀬さんは、オーラがやっぱりあった。
でも、姉ちゃんの彼氏ってことは姉ちゃんにベタ惚れなのかなって思ったけど
なんつーか、本当に姉ちゃんのこと好きなのか⁇
って感じさせる場面があった。
姉ちゃんが早瀬さんにベタ惚れなのは相変わらず丸わかりだったけど。
姉ちゃんの前でも全然笑わないし、
姉ちゃんに甘えたりもしない。
姉ちゃんには悪いけど、
カップル
っていう関係にはぶっちゃけ見えなかった。
そんなことを考えているうち早瀬さんの病室の前まで辿りついてた。
コンコン
ノックをして病室に入る。
「失礼します」
そう言って入った病室にはふんわりとタバコの匂いが漂っていた。
「…あ、タバコ吸ってたんすね、まだ」
早瀬さんは禁煙のはずの病室でタバコを吸っていた。
辞めたわけじゃなかったのか。
今日は一回も吸ってなかったから辞めたのかと思ってたよ俺。
「…あ、悪い。
忘れもんか⁇」
そう言ってまだ吸ってまもないタバコを灰皿にこすりけた。
別に俺も吸ったことあるし、消す必要ないのに。もったいないし…。
「あ、はい。
ケータイ忘れちゃって…。
すみません。すぐ出るんで…」
やっぱ2人きりってなると緊張するし、
伝説のヤンキーなんて言われてた人だから怖いっちゃ怖い。