【続】早瀬くん、好き。
さよならなんて…
「わぁー。
きれいだねーっ」
「うん!本当に。
来てよかったわねー」
私たちは水中トンネルをくぐっていた。
「おいおい、これじゃWデートじゃねぇよっ‼︎」
後ろにいる雄介くんが言う。
きっと私と愛花が並んで歩いていて
雄介くんと早瀬くんが並んで歩いてるから言ったんだと思うけど…。
「今は心春とデートしたいのっ‼︎
ね?心春?」
「うんっ‼︎」
私も愛花と水族館きたの初めてだから嬉しいしねっ。
水中トンネルをくぐり終えてみえてきたのは大きいマグロの水槽。
「ねぇ!
愛花マグロだよっ、マグロ!」
私はマグロの水槽を見かけて走り出す。
「え?なんでマグロ…?
…てか、心春はやいよー!
待って待って」
「愛花はやくーっ‼︎
マグロおいしそうだ…うわぁっ」
バンっ
私は誰かにぶつかってしまった。
いけない、いけない。
マグロに夢中になってる場合じゃないよっ!
「あ、あの、すみませんっ!
大丈夫ですか…?」
「あー、はい。
そちらこそ大丈夫っすか?」
なんていい人だっ‼︎
私の心配までしてくれるとは…。