【続】早瀬くん、好き。


"ねぇ、あれって例の中津くんでしょ?"


愛花が耳元で聞いてくる。


"う、うん、まぁ…"

"ねー、早瀬にやきもち妬いてもらいたい?"

"え?いきなりなんで?"

"だってここでやきもち妬いたら心春にベタ惚れってことじゃん。

知りたくないの?"


ベ、ベタ惚れ!?


"し、知りたい!
でも…どうやって?"

"まぁ、私に任せといて‼︎"



「なーに、こそこそ話してんのー?」


雄介くんが私と愛花の間に入ってくる。


「雄介には関係ないことっ♪」


ニコッと笑って言う愛花。


「うわぁー…。ひでぇー。
俺ちょー傷ついたぁ…」


雄介くんは泣くマネをする。


「はいはい。

…あっ!そういえばさ心春っ」



「ん?なに?」



「さっきの人って心春の初恋の人なんでしょー?」


ニコニコと笑い愛花が言う。



「ちょ、なにいってんの!」


早瀬くんの前で…。


も、もしかしなくても愛花の作戦ってこれ!?


「えぇー?
そうなのー?」


雄介くんまで参加する。


チラっと早瀬くんを見てみるけど
相変わらずの無表情。

なに考えてるか読み取れないなぁ。





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