ストロベリー*ワルツ
翔ちゃんが営んでいるピアノ教室「ワルツ」は、個人で経営してる小さな教室。


生徒は私を含めて20人ぐらいかな。


その中でも特に私は翔ちゃんと仲がよくて、タメで話したりする。


皆が「翔先生」とか「坂上先生」ってよんでても私は「翔ちゃん」って呼ぶし、教室に半日ぐらい入り浸る時もある。


それに翔ちゃんは私の家庭の数少ない理解者でもある。


「そうだ、莉緒、お前なぁ。」


『何?』


言われることは大体予想はついてる。


「まーたコンクール放棄したんだって?おばさん泣きついてきたぞ?」


『翔ちゃん、私言ったよね?コンクールなんて興味ないって。それにお母さんは私のことを道具としか思ってないの。』


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