二人だけのヒミツ~黄眼の少女の高校life~
ーーそういえばここってこの辺りでも有名な進学校だって
お母さんが言ってたっけ?

そう思っていたら、先生が来ていた。

ーーこの先生は、たしか、数学だったよね。

「天川さん、まだ教科書貰ってないよね。」

「うん。」

「せんせー、天川さん、教科書持ってないみたいなので、机あわせてもいいですか?」

私が言おうとしていたことを言ってくれた結人君。

先生から了承を得た私たちは、机をあわせて真ん中に結人君の教科書を
おいた。

「ありがとう結人君。」

「僕は何もしてないよ。ただ、天川さんが困ってたから。」

‘’困ってた‘’?

私は引っ掛かりを覚えて授業を受けた。
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