二人だけのヒミツ~黄眼の少女の高校life~
「それ、どういうこと?」

結人君は静かに答えた。

「小さい頃から僕が知っている人の行動が分かるんだ。」

「知っている人って?」

「そのままだよ。その人が何をしているのかなって思ったら・・・」

「その人が何をしようとしているのか分かるってこと?」

結人君がうなずくと距離制限はあるけどね、って付け加えた。

「ねぇ、僕からも聞いていい?」

「何?」

「天川さんの右目って・・・」

結人君はまっすぐに私の前髪を見た。

というよりも、前髪に隠れている右目を見ていた。

「誰かに聞かれるとまずいから、屋上行こう?」

私たちは荷物を片付けて、屋上に行った。

< 28 / 39 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop