ツンデレくんを求めてみます。
「ご飯、作ってくる。オムライスだけど中出も食べる?」

「いいって言ったやん」

「あたしが腹減ったの」

「じゃあ食べる」


あたしは冷蔵庫を開けてひき肉と玉ねぎを取り出した。玉ねぎをみじん切りにする。鍋に玉ねぎを入れてじっくりと炒める。しんなりとしたところにひき肉も入れる。ひき肉に火が通ったらそこにご飯を二人分入れてケチャップを入れて軽く炒めればケチャップライスの完成だ。


卵を二つ割って溶いたら鍋に流し入れる。半熟になったらケチャップライスを盛ったお皿の上に乗せる。


二つ作って完成。


「はい、できたよ」


部屋に戻ってテーブルの上に皿を乗せると意外な顔をされた。


「作れるんや」

「どういうことよ」

「いつも買ってるから自炊しないと思っとった」

「オムライスくらいは作れるよ」


二人でオムライスを頬張った。あたしはいつも食べているから何も感じないけど、中出の反応は気になった。


「どう?」

「……食える」


まるでこの世のものではないものが食べられたみたいな言い草だった。


「……何それ」

「いや、意外にうまくて」

「そりゃあどうも」


意外にってなんだよ。


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