あたしの好きな人



「あいつに何かされたってわけね」

「な、何もされてない!」

「それ以外にお前が顔を赤くする理由ねぇだろ」

「………」


 
なんで桃夜はすぐに分かっちゃうんだろう。


あの時も…


あたしが結斗の家でバーベキューした時も




桃夜は、あたしが結斗のこと好きだって…見破ってた。






「なあ…」

「なに…?」





桃夜はあたしが入ってきたドアを閉めて、あたしと向き合った。



こう、真正面から見られると…どうしたらいいのか分かんなくなる。




「あいつとお前。どういう関係なの?」

「どういう関係もなにも…ないよ」

「嘘つくんじゃねーぞ」




うわっ…


あれだ、桃夜って…鋭いんだ。


< 209 / 280 >

この作品をシェア

pagetop