あたしの好きな人
「あいつに何かされたってわけね」
「な、何もされてない!」
「それ以外にお前が顔を赤くする理由ねぇだろ」
「………」
なんで桃夜はすぐに分かっちゃうんだろう。
あの時も…
あたしが結斗の家でバーベキューした時も
桃夜は、あたしが結斗のこと好きだって…見破ってた。
「なあ…」
「なに…?」
桃夜はあたしが入ってきたドアを閉めて、あたしと向き合った。
こう、真正面から見られると…どうしたらいいのか分かんなくなる。
「あいつとお前。どういう関係なの?」
「どういう関係もなにも…ないよ」
「嘘つくんじゃねーぞ」
うわっ…
あれだ、桃夜って…鋭いんだ。