あたしの好きな人



何も答えないあたしをじっと見つめる桃夜。



……こんなの…




ドキドキしない人なんかいないでしょ。





「も、もういいでしょっ!」

「は?」

「ドキドキしてるよ、桃夜に!」




投げやりでそう言うと、目の前にいる桃夜は満足したのか…


口角を少し上げて、片手で口元を覆った。




……これ、もしかして



「と、桃夜……照れて「照れてねーよ!!」



あ…いつもの桃夜だ。



少しホッと安心した。





「お前さ、あれだ…その……、1ヶ月宣言ってのは何だ」

「は?」




………それもまた照れ隠し?


桃夜が焦ってるの見ると、なんか勝った気分になるけど…


話し変わるなぁ、急に。



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