2ばんめの王子様
楓が首を傾げながら発した質問に、俺は息を大きく吐きながら答えた。
「そりゃな。期間中は全校生徒が一気に注目するし。盗撮される時もあるし。常に見られてるって意外ときついもんだぜ」
「……そーなんだ……」
楓は少し悲しそうな顔をしながら俯く。
あ、そうか。
常に見られててきついのは俺だけじゃなくて爽馬にも当てはまることで。
その可能性を思いついちゃったのか、楓。
そうだよな。好きな人が嫌な気持ちになって嬉しいはずないもんな。
自分の立てた推測に納得し、どうやって励ますか悩んでいると、俯いていた楓がいきなり顔を上げた。